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とあるマブスファンが優勝のために考察するブログ

Out of the blue  ~DALvsLAC Game2~

 

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   マブスが今日の試合でアウェーで2連勝となりました。はい、この結果を予想していた人挙手。はい、いませんね。まあ僕くらいの目の肥えたマブスファンなら当然この結果を予想していましたけどね。ほんとですよ、ええ。

 そんな冗談はさておき、まさかの好スタートを切ったマブス。前回の試合の感想としては、

・ディフェンスは上手くいってないけど外してくれている

・終盤の両チームのエースへのダブルチームの対応で差をつけた

こんな感じでした。では実際これらは第2戦でどうなったのでしょうか。

 さて、まずここまで2戦やってきて両チームの中で最も不調と言っていい選手がマーカス・モリスです。

モリスのプレーオフ2試合でのスタッツ:

6.5点 FG29.4% 3P18.2%

カワイ・ポジョに次ぐ三番目のスコアラーとして活躍していて、今シーズンの3P%は驚異の47.3%を記録していたモリスですが、この2試合では信じられないくらいの絶不調に陥っています。こちらとしては得点面でかなりラッキーなポイントですが、個人的にはそれに加えてドンチッチのメンタル面でも有利になっているんじゃないかと思います。昨プレーオフで散々やりあった二人ですが、モリスの不調は突っかかてくる余裕をなくし、結果としてドンチッチはキレずにやれてるんじゃないかとなんとなく思いますね。

 

 

第二戦両エースのスタッツ

カワイ:41点4アシスト FG14/21 3P4/7

ドンチッチ:39点7アシスト FG16/29 3P5/13

圧倒的な個の能力の前で、結局マブスはカワイを止められませんし、クリッパーズもドンチッチを止められませんでした。しかし結果としては止められなかったものの、二人の点の取り方を見るとだいぶ差があるように感じました。

 まずマブスの方から。前回の記事で書いたのですが、第1戦ではマブス側のスクリーンへの対応にかなりミスが見られました。カワイやポジョを守るドリアン、クリバーへのクリッパーズ側のスクリーンに対して簡単にスイッチしすぎていたマブス。ですがこの試合では、その反省もあってか「ドリアン・クリバーをカワイ・ポジョから引き剝がさせない」そして「トランジションなどでの偶発的なミスマッチができたらダブルチームにいく」、この二つの意識が徹底されていたので、第1戦とは見違えるようにディフェンスが良くなったように感じました。確かに121点も取られていますし、カワイには前半だけで30点も取られていますが、それでも「カワイにベストディフェンダーをつけてやられるならしょうがない」という精神で、自分たちのゲームプランを貫き通したことが、3Qで30-19と大きくアウトスコアしたことに繋がったのだと思います。

 3Qに入って流石にカワイがバテてきて、ボールをファンブルしたりスクリーンでドンチッチに対してアンダーしてしまうなどのミスをするのを見計らって、ずっと1、2点差くらいの接戦だったのを7点差くらいに広げたところがこの試合の転換点でした。流石のカワイでも前半オフェンスであれだけ託されてその上ディフェンスでもドンチッチを守らされる機会もあり、負担がかかり過ぎた結果が3Qでの失速だったのでしょう。しかしこれも「カワイにベストディフェンダーをつけてやられるのはしょうがない」というマブスの戦略の勝利であり、前回の記事で「ドンチッチがオフェンスで負担がでかすぎるから、ディフェンスで負担を減らさなければいけない」と書きましたが、それをカワイに置き換えたとするとクリッパーズはあまりにカワイに負担をかけ過ぎたように感じます。

 一方クリッパーズは、前回ドンチッチに狙われ続けたズバッチをこの試合はむしろ長く使いました。前の記事でも触れましたが、ズバッチは確かに過去の対マブス戦でいい成績を収めており、使わないのはもったいない。だったら第2戦ではズバッチを狙ってくるマブスに対するディフェンスを変えてくるんじゃないのか、そう予想していました。しかしそこは迷将ティロン・ルー。なんと第二戦も同じようにズバッチにスイッチさせ、同じようにドンチッチにボコられていました。この試合に関してはドンチッチだけでなく、THJ、JB、なんなら守備の選手であるクリバーまで、ズバッチが出てる時間帯はほぼ毎回ズバッチのところを狙っていました。その結果、この二試合でのズバッチのon court のDFFratingは146.3と壊滅的な数字に。たった二試合のスモールサンプルではありますが、明確に弱点を狙うことを徹底したマブスに対して何も工夫がなかったクリッパーズ。これはズバッチ本人の問題というよりコーチ陣の問題としか言えないでしょう。

 逆にマブスは自分たちのやりたいことを一貫させた。その結果、予想以上の活躍がついてきた感じがします。

第二戦のスリーポイント成功率:

マブス52.9%  クリッパーズ:39.4%

前回の試合で、「こんな決まり続ける訳ないだろー」と思われていたマブスのスリーは、しかしこの試合ではそれを上回る確率で決まっています。確かにマブスの選手たちはシーズン中を上回る確率で決めており、運が良かったから勝てたと言われても認めざるをえない部分ではあります。しかしその過程には「弱点を徹底的につくマブス」と「それを隠そうとしないクリッパーズ」があったので、一概に運だけの勝利とは言えないのではないでしょうか。

 そして勝負の決め手となったのは、またも最終盤での両チームの対応の差です。前回の試合で出場しなかったテレンスマンの活躍などもあり、4Q頭の二桁リードが5点差まで詰められた場面以降、クリッパーズは第1戦と同様にダブルチームを仕掛けてきました。そしてマブスはまるで第1戦の再放送をしているかのように、ポルジンギスのカッティングからのダンク、そしてドリアンの中継地点でもらってからのTHJのとどめのスリーと、次々とクリッパーズの策をかいくぐっていきました。なぜクリッパーズは第1戦と同じミスを繰り返すのか。そしてなぜそのダブルチームをズバッチのいる時にしないのか。戦力差ではクリッパーズ有利との大方の予想がありましたが、予想以上に対応力に差があった。そんな第2戦に感じました。

 クリッパーズ側の事情はこれくらいにして最後はマブスの選手たちの活躍をほんとに称えたいですね。「勝って兜の緒を締めよ」とはまさにこのことと言えるような、全員が冷静に迷いなくゲームプランを遂行しつつ、攻守ともにボールへの食いつきが素晴らしかった。フリースローが壊滅的に決まらなかったのは、まあ他が良すぎた反動ととらえましょう。むしろまだ改善の余地があるという、ポジティブな見方をしたいですね。

 ここで触れたいのはリッチの活躍。シーズン中は散々負けトレードだと言われ続け、かく言う僕も「来シーズンは再契約しないでほしいなー」と思っていました。しかしここ2試合は悪い時にやりがちなコネコネからのタフなミドルを封印し、ベンチ出場になりながらも攻守で自分の役割を全うする姿は、まさに昨シーズンクリッパーズに負けた後、マブスが欲していた理想の選手の姿そのものでした。

 そしてTHJ。バレアがいなくなり、ベテランというベテランいなくなったマブスにとってチームを鼓舞する「熱男」は、単なるチームの3番手以上の存在感をコート内外で見せつけています。サラリーダンプの目的でいわばおまけでついてきた選手がここまでチームの核となったのは感慨深いですね。

 そんな感じで、まさかまさかの急展開でアウェーで2連勝をもぎ取ったマブス。第三戦は最高の状態で1万5千人のファンが待っているホームに帰ってきます。ただ試合後の会見でポルジンギスが言っていたように「まだ2勝しただけ」です。もともとの戦力差があるうえに絶好調のスリーがいつ通常運転に戻るか分からないので、早めに蹴りを付けたいのが正直なところ。第3戦、今の勢いのまま押し切ってほしいですね。

 

…そういえばポルジンギス君、一人でストリップに行くなんてそんなに病んでるのかな?それともハーデンとかカワイとかの「ストリップ・レジェンド」たちの仲間入りしたいのかな?第2戦で復調してたから期待していいんだよね?頼みますよほんとに。

 

 最後に乃木坂の曲載せときます。ちなみに「Out of the blue」は日本語にすると「青天の霹靂」で、マブスがシリーズでリードしたら使いたいたやつです。ヲタクでほんとすいません。


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