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とあるマブスファンが優勝のために考察するブログ

行く手を阻む者 ~DALvsLAC Game3~

 

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  第3戦の1Q、マブスファンは熱狂していました。8-0のランから始まり、最大19点差をつける最高の立ち上がり。正直この試合、そしてこのシリーズの勝利を確信していた人もいたのではないでしょうか。気の早いマブスファンの人の中には、「正直ジャズさんだとポルジンギスカモられるからグリズリーズ勝ってくれないかなー」と早くもセカンドラウンドについて思いをはせる人もいたはず。かくいう僕もその一人です。しかし結果は10点差の敗北。序盤の展開から一転どうしてこうなったのか。2-1でリードしているもののこれからの展開に暗雲が漂うことになった第3戦をみていきましょう。

 ドンチッチにやられまくったズバッチを早々に下げ、早くもスモールラインナップにしたクリッパーズ。それに加えて更なる修正がありました。ドンチッチがひたすらミスマッチを狙い、それに対してホイホイとスイッチしていたクリッパーズでしたが、この試合では徹底してショーディフェンスを行い、スイッチを避けるようになってきました。いままでは楽なディフェンダーから得点を重ねていたドンチッチですが、そうはいかなくなったわけです。また困ったのはドンチッチだけでなく他も同じで、この試合スリーこそ4/6で決めていますがそれ以外のシュートは0/8。他の選手の突破力の低さが露呈してしまう結果になりました。

 スモールになって当然こちらに有利にはたらくのは身長差ですがご存じの通りこの試合ではそれを活かすべきKPが全く攻めきれませんでした。正直この傾向はレギュラーシーズンから続く課題であり、大きなビッグマンよりもフットワークのあるウィングに付かれる方が、KP的には苦手なんですよねー。まあそうは言ってもこの試合のKPは酷過ぎました。その悪い流れがさらにディフェンス面でも響いてしまったのが良くなかったですね。LAでの2戦で相手の弱点を徹底的につくことで勝利したマブス。そこで弱点を変えてきたクリッパーズに対してKPがそれを突けなかった。そんな試合でした。

 この試合の終盤はまるで第1,2戦の裏返しのような展開になりました。あまりに止められないカワイに対してしびれを切らしたマブスダブルチームを仕掛け、そこからのモリスの連続スリーでとどめを刺されてしまったマブス。このシリーズ不調だったモリスを目覚めさせてしまったのは、戦力面+メンタル面でもマブスにとって不利になっていくので本当に厄介ですね。

試合を重ねるごとに成長していくドンチッチ。もはやこれ以上はないんじゃないかと思えた前戦でしたが、第3戦はそれを上回ってきました。ですが同時に彼にかかる比重もそれと比例するかのように上がってきています。ここでこのシリーズが始まる前の予想を思い出してみましょう。「クリッパーズの方がタレントが豊富だからクリッパーズが有利」、そんな予想通りの展開についになってしまったような第3戦。カワイ・ポジョに一応負担が分散されているクリッパーズに対して、「ドンチッチだけ」になってしまったマブス。第3戦後には肩の痛みを訴えるなど、体への負担の大きさが表れてきているドンチッチ。まともに戦っていけば勝負が長引くごとにマブス不利になっていくように感じてしまいました。

 ドンチッチがいない時間をどうしのぐかがますます大事になってくる今後の試合ですが、注目点としては、このままゲームプランを変えないのか、それともオフェンスで上回ることを目指すのか、です。昨シーズンのプレーオフは選手不足から今プレーオフでは出番のないボバンやバークを長い時間起用していたマブス。これらの選手をドンチッチがいない時間帯のオフェンス力の補強として起用する案はあるかもしれません。今まで全く使わなかった選手をこの大舞台で起用できるか、ここからは「信じれるか」の勝負です。

 もうマブスにできることは「選手を信じ続けることができるか」に掛かっているよう思えます。「クリバー・ドリアンにずっとディフェンスを任し続けられるか」「KPはミスマッチを突いて攻めることができるか」、今日の試合を見る限りでは不安な要素が次の試合で本当にいい方向にむかうのでしょうか。まだこちらがリードしているのは変わらないのに、非常に不安な気持ちになってしまう試合でした。


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