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とあるマブスファンが優勝のために考察するブログ

「ディフェンスの良い選手」の定義って何?


・個人のディフェンス力はチーム次第

 しょっちゅう思うのですが、選手個人のディフェンス力ってチーム次第みたいなとこあると思うんですよね。例えばジャズとかは、ゴール下のゴベアのリムプロテクト力を活かすために、ウィングディフェンダーが抜かせ気味に守る時がありますが、そんな感じだとウィングの選手のディフェンス力が分からなくなったりします。個人的にリーグのベストディフェンダーはマーカス・スマートだと思うのですが、それはセルティックスの多彩なディフェンス戦略によって活かされている部分も大きいと思います。


Marcus Smart Defense Highlights 2018/19 NBA Regular Season Part 1

 スマートの試合で印象に残っているのは今シーズンのマブス戦です。


Marcus Smart Defensive Highlights vs Kristaps Porzingis and Luka Doncić (11/11/2019)

この試合ではセルティックスはスイッチを多用していたので、ポルジンギスをマークすることも多かったスマートですが、全く押し込まれずに守り切っています。このようにスイッチを多用するチームにおいては、ビッグマンよりウィングディフェンダーの能力の方が重要視されているような気がします。

・数字から見るジャレット・アレンとデアンドレ・ジョーダンのディフェンス力の違い

 アトキンソンの解雇の一因にもなったといわれている二人の起用法ですが、実際にはどっちの方がいい選手なのでしょうか。昨シーズン、マブスでジョーダンを見ていて、全盛期のようなリムプロテクト力はなくなってしまっているように感じています。なので印象としては全然アレンの方がいい選手に思えるし、若いアレンを差し置いてジョーダンを先発させるのは普通に考えたら意味不明です。ただ、面白いことにディフェンスのスタッツだけ見ていくと二人の違いってなかなか分かりにくいんですよね

 ‣二人のDIFF%(どれだけ相手のシュート確率を下げたか)

ジョーダン -6.3%

アレン   -3.2%

こう見ると数字的にはむしろジョーダンの方が抑えています。不思議ですね、印象と違います。でも僕は「おいおいそんなことないだろ」と思ってしまいます。去年一年はジョーダンのひどいディフェンスにイライラしてたんで。そこで、どれだけ相手のシュートにチェックしにいっているかの数字を調べてみました。

 ‣二人の平均シュートチェック数

ジョーダン 7.8

アレン   14.4

するとこの数字には大きな差がありました。ここから分かることは、ジョーダンはチェックにいった時は効果的だが、そもそもチェックに行く回数が少ない、ということです。ですからこれでようやく、アレンの方がリムプロテクト力において優れている、と言えるでしょう。たぶん。

・ディフェンスは基準がわかりにくい

今回言いたかったのはアレンの方がいい選手だ、ということではなく、ディフェンス力をスタッツで測る場合、複数の数字を見ないと分かりにくい、ということです。例えばスリーの上手い選手は確率を見れば一発です。ディフェンス力はそういう一発で分かる指標がないから、人によって評価が分かれることがありますよね。

 マーカス・モリスなんかそんな選手の一例ではないでしょうか。2年前のカンファレンス・ファイナルが始まる前にモリスが「俺はレブロンを止められる」的なことを豪語していて、実際かなり抑えていた場面もありました。しかし試合解説やポッドキャストなんかを聞いていると大体モリスのディフェンスについては良くないことばかり聞きます。ディフェンスについての絶対的な指標がないから、このようなことが起こるのかな、と思います。

 最後にスタッツを調べていたときに、見つけて驚いたものがありました。昨シーズン、ディフェンスの良い選手のDIFF%を調べていたときにカワイ・レナードのDIFF%を検索しました。すると

 ‣18-19シーズンのカワイのDIFF%:-0.1%

なんと数字だけみたら並にしか守れていないのです。スリーのDIFFだけに絞ったら+3.2とむしろ平均以上に相手に決められているのです。ところが今シーズンのDIFFは-6.2、スリーだけなら-10.5とDPOYにふさわしい数字になっています。この違いはラプターズクリッパーズのディフェンス戦略の違いなのかなんなのか。やっぱり個人のディフェンス力をスタッツではかろうとするのは難しいですね。

ドンチッチ・ポルジンギス・パウエル問題 Part.1

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 開幕からリーグ1位のオフェンシブ・レーティングをたたき出している我らがダラス・マーベリックス。あまりマブスの試合を見ていない人からしたら、「ドンチッチとポルジンギスのデュオがすごいから、マブスはオフェンス力がある」と思いがちなのではないでしょうか。しかし、数字を見ていくとそんな簡単じゃないことが分かってきます。今回はタイトルにあるように、マブスのオフェンスをドンチッチ、ポルジンギス、そしてドワイト・パウエルを中心に、自分なりに考察してみました。

 

※この記事は、2/13のキングス戦、つまりオールスター前のスタッツを使っています。

 

2019-2020オフェンシブ・レーティング

マブス 116.5(1位)

この数字、なんとリーグ史上最も高い数字らしいです。1年前が108.7だったのをかんがえるとすごい成長ですね。ちなみに73勝した年のウォリアーズは歴代では17位と、意外と控えめ。あの時のカリーとウォリアーズの恐ろしさを見ている者からすると、印象と数字とのギャップにちょっとびっくりしましたね。

 じゃあ、昨シーズンと比べて何が変わったかというのを見ていくと、いちばん顕著なのが3P%です。

3P%:37.1(5位) 3PM:15.2(2位)

昨シーズンは34.0%で27位だったとこから考えるとこれまたすごい成長です。さらに確率だけではなく試投数の多さもトップクラスです。ここでスリーポイントでどれだけ効率良く得点できているか、というのを(3PM)×(3P%)で表せると仮定してみると、マブスはこの数字が563.92となり、これはリーグで1位です。2位がロケッツの539、3位がペリカンズの529.66なのをみると、ずば抜けているのがわかります。よってマブス

「リーグで一番3Pを使うのが上手いチーム」といえます。これがまずマブスオフェンスの大きなポイントです。

 では誰がスリーを高確率で決めるようになったか細かく見てみましょう

ティム・ハーダウェイJr:40.4%

マキシ・クリバー:37.8%

ドリアン・フィニー・スミス:37.1%

ここに今シーズンから加入したセス・カリー45.3%も加わり、一気に高確率で決めれるチームになりました。特に大きいのがティムハで、チーム2位のアテンプトを誇りながら40%近く決めていて、完全にエースシューターです。

ではエース2人はどのくらいの確率で決めているかというと、

ドンチッチ:32.3%

ポルジンギス:35%

そんなに高くないんですよね。ポルジンギスはここ10試合くらいで急に確率があがりましたが、それまでは33~34%を行き来してました。

 ですから、「ドンチッチとポルジンギスのデュオがすごいから、マブスはオフェンス力がある」というのはドンチッチとポルジンギスが効率よく決めることが原因とは言えないわけです。しかしだからといって、2人がオフェンスで貢献してないというわけではもちろんありません。ドンチッチがドリブルからのステップバック、ポルジンギスがディープスリーを打つことは、それを警戒して中にスペースが空くことを意味します。つまりマブスのオフェンスは、

遠めのスリーで相手に警戒させてインサイドのスペースを空ける→空いたスペースにドライブ→フィニッシュorキックアウトからワイドオープンスリー

このシンプルなオフェンスで構成されています。言葉にすると簡単ですが、要はドンチッチの良さを最大限に生かすオフェンスってことです。そしてその恩恵が出ている数字はがこれです。

・ドンチッチの制限エリア内のシュート確率:73.6%

この数字はヤニスやAD、カペラなどのトップクラスのインサイドフィニッシャーと引けを取りません。メインハンドラーがこの数字を残していることがすさまじいですね。

 そしてもう一人大きく恩恵を受けているのがパウエルです。世界一ロールするのが上手いパウエルはアキレス腱を断裂するまでは広いスペースを使ってアリウープを量産していました。

 このコンセプトは基本的にはスタメンでもベンチでも変わりませんが、スタメンではハンドラーがほぼドンチッチだけだったのがベンチではセス、ブランソン、デロン・ライト、ジャスティン・ジャクソンと増えます。ベンチメンバーの良さについてはまた別の記事で語りたいですが、まあマブスのオフェンスのコンセプト的にはそんな感じです。

 じゃあ別にオフェンスでは問題ないんじゃないかといわれる方も多いと思いますし、オフェンスよりディフェンスのほうが問題だよという人もいるかと思います。どっちも事実だと思います。ですが、僕はマブスの現状のオフェンスに対して、「それ、ポルジンギスじゃなくてもよくね?」という疑問を抱いていました。というのも、ポルジンギスが単なるストレッチ・ビッグとしてとしか使われていないと考えたからです。そこでスタッツを調べていたら、こんな数字が出てきました。

ドンチッチ、パウエル、ポルジンギスのいる時のオフェンシブレーティング:117.8

ドンチッチ、パウエル、クリバーのいる時のオフェンシブレーティング:125.4(リーグ2位)

記事が長くなったので今回はここまでにします。次の記事はポルジンギスとはどういう選手なのか考察しつつ、彼の起用法についての自分なりの考えを話していきたいと思います。

ヨキッチMVP予想について論理的に語ってみる

こんにちは。今回は2019-2020シーズンにおいて僕がMVPに推しているナゲッツの二コラ・ヨキッチについて、なぜ自分が推すかについて唐突に語りたくなったのでなるべく論理的に語っていきたいと思います。まあ別にヨキッチが特別好きとかいうわけではなく、「MVPに選ばれるのはどんな選手か」について言いたいことがあったのが、このテーマを選んだ理由なんですけどね。ESPNとかのアメリカの大手のスポーツサイトの予想とか見てると、「ほんとに真剣に考えた?」と疑いたくなるような予想が多く見受けられますしね。

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ESPNの今年のMVP予想、レイカーズの選手が二人いるのに何か感じますね。

 さて、まずMVPとはその年一番良い選手に与えられる賞です(あたりまえ)。そしてその「一番良い」とはどういう基準で決められてるかといえば、大体の年でリーグで一位になったチームのベストプレーヤーがそれになることが多いです。

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過去10年のMVP受賞者と所属チームのその年のリーグ全体での順位

過去10年の内、7年でリーグ最高勝率のチームからMVPが出ています。つまり、「MVPの予想=その年の最高勝率チームの予想」と、7割方言えるわけです。

 じゃあ、リーグで1位じゃなかった3人はなんで選ばれたんだっていう話ですが、一つ一つ見てみましょう。まず、一番最近で鮮明に記憶に残っているのはラスのMVP受賞ですかね。実は当時の僕はこの年のラスの受賞には納得がいってなくて、なぜなら「MVPはチーム成績が最低でもリーグトップ4以内のチームからでないと」と思っていたからで、ハーデンがとるべきだと思っていました。しかし「史上二人目の平均トリプルダブル」という「歴史的な記録」を残した、ということが評価され、接戦の末ラスがMVPを受賞しました。この年は正直かなりイレギュラーだったので、これを参考にしていいかは微妙ですが、「歴史的な記録を残せば、チームが弱くても受賞できる可能性がある」ということです。そして恐らくカリーを押している人はこの条件に当てはまる、と思っているのではないでしょうか。確かに今までクレイ、KDが居た分抑えていた実力を解放しまくるのは間違いないと思いますが、歴史的な記録が残せるかというと「?」です。カリーの特筆すべきスタッツは得点と3P成功率ですが、逆に言えばそれ以外は少ないです。僕はウォリアーズがプレーオフボーダーライン上のチームだと思っているので、カリーがMVP取るためには、平均トリプルダブル級の記録が必要だと思うのですが、果たしてカリーは見出しになるような記録が残せるでしょうか?

  次は2014のKDの例ですが、この年の1位は62勝のスパーズ、一方サンダーは58勝でした。じゃあなぜKDだったかというと、スパーズのベストプレーヤーとの数字を比較してみれば一目瞭然でしょう。

KD:PTS…32.0 REB…7.4  AST…5.5

TP:PTS…16.7    REB…2.3  AST…5.7

当時のスパーズのエース、トニー・パーカーと比べると得点が2倍近く、リバウンドも3倍以上、アシストもほぼ同じと、スタッツ面で圧倒。チームバスケで、役割分担がしっかりとされていたスパーズでは、特定の選手にスタッツが偏るということがありませんでした。つまりは、「チーム成績で劣っていても、ベストプレーヤーのスタッツが上回ればよい」と言えそうです。

 最後に2012のレブロンですが、レブロンのいたヒートを上回る成績を収めた3チームはどこかというと、スパーズ、ブルズ、サンダーです。このうち、ブルズはエースのローズが怪我で出場試合数が少なく、スパーズは先ほど言ったようにスタッツが一人の選手に偏らなかったため、MVP候補はKDとレブロンに絞られたはずです(はずですというのは、この時期はまだNBAをみていなかったからです笑)。ここでこの年の二人のスタッツを見てみましょう。

KD:PTS…28.0 REB…8.0  AST…3.5

LJ:PTS…27.1    REB…7.9  AST…6.2

二人に大きな差はありません。チーム成績もサンダー47勝、ヒート46勝(ロックアウトシーズンで試合数が少ない)と大きな違いはありません。レブロンが競り勝った要素としてはアシスト数だったのではないか、と思います。ここから分かることは、

「選手のスタッツは得点、アシスト、リバウンドが総合的に高くなくてはいけない」ということです。これは逆にいえば、それ以外のスタッツあまり見られない、ということです。代表的なのはローズとラスで、得点・アシスト・リバウンドだけ見れば立派ですが、シュート確率は高くなく、両者eFGが50%を大きく下回っています。まあ確かに、「ジョー・ハリスはeFG60%越えながらも平均25得点!!」っていうよりも、「ラスが平均25得点、10リバウンド、10アシスト!!」って言った方がわかりやすくすごいって分かりますもんね。(ジョー・ハリスは平均25点も取りません)(ジョー・ハリスをディスっているわけでもありません)(ジョー・ハリスの髭ってなんかいいよね)

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ザ・外国人って顔してるよね(マブスに来い)

 さて、こうしてMVPの条件について考えてきましたが、今年どこが強いか、というのがまずは大事ですね。個人的なトップ4チームはナゲッツクリッパーズ、バックス、ジャズです。おそらくレブロンやADを予想している人はレイカーズがここに入ってくると思っているのでしょうが、最初の2戦でのあのADの使い方を見る限り、自分はないとおもっています。予想について語ると長くなるのでここではやめますが(本当はここが一番大事なのですが)、もう一つ重要な要素としては、「飛びぬけて強いチームがない」ということがあります。ウォリアーズという大きな存在がなくなり、選手が大きく入れ替わった今、強さ(特に西)はかなり拮抗していると感じます。これは裏を返すと、「チーム成績より個人スタッツが優先されやすい」ということです。よってMVPレースは2012年の状況が最も近くなると感じています。

 さて、それをふまえて僕の予想するトップ4チームのベストプレーヤーを挙げてくと、ヨキッチ、カワイ(PG)、ヤニス、ミッチェルではないでしょうか。この4人を「選手のスタッツは得点、アシスト、リバウンドが総合的に高くなくてはいけない」

という観点でみると、ミッチェル、カワイ、PGは外れそうです。三人とも得点は取るし、非常によいディフェンダーですが、スタッツという面ではインパクトに欠けます。それに比べてヤニス、ヨキッチはオールラウンドなスタッツを残します。

ヤニス:PTS…27.7 REB…12.5  AST…5.9

ヨキッチ:PTS…20.8    REB…10.8  AST…7.3

これは昨シーズンのスタッツですが、二人ともオールラウンドながら若干ヤニスのほうが勝っているように見えます。

 しかしMVP選考におけるもう一つの要素として、「リピーターに厳しい」というのがあります。過去10年で2年連続受賞は、2009.2010のレブロン、2012.2013のレブロン、2015.2016のカリーがいます。このうち前期レブロンは、この時代他に同じようにオールラウンドなスタッツを残す人がいなかったのが理由だと思われます、二年連続1位だしね。後期レブロンとカリーについては、チーム成績の大幅向上が影響していて、後期レブロンのヒートはロックアウトがあって勝ち数では比べられませんが、リーグ4位からぶっちぎり66勝で1位に、ウォリアーズは67勝→73勝で歴代最高勝率更新と、大きくチーム成績を向上させています。じゃあ今シーズンのバックスはどうか、というと、ブログドン、ミロティッチを失い、トータルでみると戦力は落ちたように思います。よって昨シーズンの60勝から更に勝ちを上乗せするのは厳しいのではないか、と思います。

 そこでヨキッチです。ナゲッツは昨シーズンからほとんど選手を失わず、ジェレミ・グレンとを獲得し、MPJも帰ってきます。そした昨シーズンプレーオフを経験したことでまだ若い主力たちがより成長するのは容易に予想できます。ヨキッチはスーパースター街道を順調に歩き始めています。今シーズンMVPを受賞することで、次のステップへ進むのではないでしょうか。

 まあ、本当にナゲッツがこのまま順調にいくかは分からないし、今回触れませんでしたが、ロケッツの二人も上手くかみ合えばスーパースタッツ残しながらリーグ1位でMVPっていうのもなくはないっちゃないですよね。

 あ、あと忘れてましたが、MVPは2005年のナッシュ、昨シーズンのヤニスのように、大きく躍進して上位に行ったチームから出やすい、てのもあります。特に初受賞の時は次の時代をつくるスターとして扱われるので、取りやすいってのもありますよね。まだMVP取ってなくて、今年躍進が期待されてるチームのエースでかつオールラウンドなスタッツを残せる次世代のスター候補生っていったら・・・

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ラプターズ対バックス初戦雑感

    いきなりマブス関係ない記事ですいません。うちのブログはマブス以外にも気になったチームの記事をちょこちょこ書いていきます。今回はラプターズ対バックスの初戦を見た感想を語っていきます。

 大半のリードを奪っていたラプターズですがそのrリードの立役者がラウリー。僕はラプターズが勝つためにはラウリーの復調がかなり大事だと思っていて、というのもレギュラーシーズンのラプターズプレーオフほどカワイのアテンプトが多くなく、ラウリーのドライブからキックアウトしてコーナースリー、みたいな展開での得点が多かった気がします。カワイはあくまでそのパッシングオフェンスのアクセントとしてのアイソ、という役割だったように見えました。なので、その頃の好調なオフェンスを取り戻すためには、ラウリーの活躍が必須、と思ったのです。

 実際、この試合のラウリーはこのプレーオフで一番好調でした。スリー7本を含む30点しかしアシストは2しかありませんでした。得点のほとんどはアウトサイドシュートで、ドライブはしてない、というよりさせてもらえてない印象でした。

 この試合、ラプターズはカワイのアテンプトが減った分、バランスの取れたオフェンスになりました。その中で気になったのが、シアカムのコーナースリー。この日はスリー2/9でしたが、ワイドオープンのシュートも結構ありました。だから、ここがいつも通り入ればもっと簡単にラプターズが勝っていたんじゃないかと思います。彼みたいな腕長くてディフェンス力あってエネルギッシュなプレーヤー、僕は好きです。がんばれシアカム。

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この写真のエンビードの顔のジワリティの高さよ

 一方で悪い意味で気になったのがガソル。ファーストラウンドはヴチェヴィッチ、セカンドはエンビードと相手のポストアップを得点源とするエースをディフェンスしていました。そして二人とも見事に抑えられていました。しかし、バックスとの初戦ではロペスをマーク。今までずっとポストディフェンスをしていたのに、急にスリーポイントライン外で立っているだけの選手をマークしなくてはいけなくなりました。そうなると、機動力のないガソルはヤニスやミドルトンのヘルプにいった際、彼らがキックアウトした先にいるロペスまでカバーできていませんでした。ということで、ガソルのディフェンスでの良さを生かせていませんでした。

 もっと不安なのは彼のオフェンス。ラウリーにピックをかけに行った際、ポップするのではなく、ラウリーと並走して、ロペスでもチェックはいけるような、中途半端なミドルを打って外す場面が見られました。あれでは相手ビッグマンを引き付けられないし、決まっても所詮2点なので、やるならもっとしっかりスリーを打つためにポップすべきだと思いました。ロペスほど躊躇なく打てとは言いませんが、もっとスリーにこだわってもいいんじゃないかと思いました。

 第二戦に向けてですが、僕はラプターズはマッチアップをガソルをヤニス、ロペスにシアカムにするべきだと思いました。ロペスは基本スリーかプットバックしか打たないので、マークマンがガソルである必要がありません。シアカムなら、ヘルプにいったあと、パスをもらったロペスまで詰めていける機動

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この写真のエンビードの顔のジワリティの高さよ


力があります。一方ガソルも、この試合数回ヤニスとマッチアップする機会がありましたが、引ききって守っていた結果、結構止められていたように見えました。シクサーズがシアカムにエンビードをつけていたような感じですね。なので次の試合は最初からマッチアップ変更が見られるかも知れません。

 バックスに関しては、まあいつも通りやっているという感想でした。そもそもバックスって「相手によって対応を変える」というより、「自分たちの強みを生かす」という感じのチームですよね。いつも通りじゃなかったのはミドルトン。この試合はFGが4/12の11点で、ミドルトンに対してはかなりヘルプによっていました。なので次戦ロペスが抑えられた際にミドルトンの得点が伸びるかどうかは注目ですね。あと、やっぱり僕はブログドンが好きです。マブスに欲しい。

 最後にシリーズを通してキーになりそうなのは「疲労」です。5戦で終わったバックスと7戦までかかったラプターズというのはもちろんですが、9人ローテのバックスに対し、ラプターズは8人ローテでベンチメンバーの時間も少なく、結果主力のレナード・ラウリー・シアカムが40分超えと、主力の酷使が目立ちます。バックスは最高がヤニスの37分なので、プレイングタイムの管理がしっかりされているのがわかります。

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ラプターズのスタッツ ベンチ選手3人は20分出ていません

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バックスのスタッツ ベンチも含めて出場時間のバランスがいい



バックスの強い理由がここだと思っていて、トランジションを主体で戦う以上、選手の疲労は一般的なペースのチームよりたまると思います。なので、プレイングタイムをちゃんと管理し、質の良い選手をコートに置き続けることが出来るのが強さの秘訣だと思います。ラプターズのベンチはアヌノビーがいないのが痛いですね。彼がいないことで、ローテーションが厳しくなっているのがひしひしと感じられます。あとは「ラプターズのベンチってこんなにダメだったの?」ということ。特にバンブリートはこのプレーオフいい試合一個もないんじゃないかってくらいシュートが不調ですよね。だから、ラプターズのベンチ陣がいかにスタメンを助けれるかってのは、シリーズ通しての課題になりそうです。

 こうやって2か月近く他のチームのプレーオフばかり見てると、たまにマブスの試合みたくなるんですよね。ということで最後に個人的に印象に残ってる、強かった時のマブスのハイライトを載せて終わりたいと思います。


Boston Celtics vs Dallas Mavericks Full Game Highlights | 11.24.2018, NBA Season

初めましてと僕がマブスファンになった理由

 初めまして!このブログではマブスファンの僕がNBAについてだらだらと語っていきます。内容としては、観戦記事というよりかは一つの選手、出来事について思ったことを語っていく系の記事が多くなると思います。あと、スタッツが好きです。言いたいことはこれで全てなのですが、簡単に自己紹介をするので良かったら聞いてください。

 僕は2013‐2014シーズンからのマブスファンです。マブスを知ったきっかけはYoutubeNBAの動画をあさっていた時のこと。そのころ中学生だった僕はNBAを見始めて一年目、その時強かったヒート、なにかと話題なレイカーズを中心に見ていました。そんな頃、Youtubeでヒートでも、レイカーズでもない選手の、ばちくそかっこよい動画を見つけました。(残念ながらその動画は今はなくなってしまった可能性が高いです。)そこに出てきたのが2011年のプレーオフノビツキー。正直その時ノビツキーがかっこよく見えたのは、BGMの壮大さと編集の凝り具合が7割くらいな気もしますが、その頃アーチの高いシュートに憧れていた自分としてはとてもそのプレーに惹かれ、「早くマブスの試合をテレビで見たい!」と思うようになりました。

 そして2013‐2014シーズン、マブスの試合を楽しみにしながらWOWOWの番組表を見て、「マブスの試合がない\(^o^)/」

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\(^o^)/オワタのフリー素材探そうとしたらなぜか雨漏りの画像がいっぱい出てきたんですけど、なんなんですかね、これ

開幕直後はもちろん、12月、1月になってもマブスの試合がWOWOWで放送されませんでした。当時はリーグパスの存在すら知らず、WOWOWでしかNBAを見れなかった僕にとっては辛かったですね。そしてようやく放送したのが2月のニックス戦。ちなみにそのころのマブスのめぼしいところでいうと、

といったところ。渋いベテランが多いですね。(ちなみにこのとき若かりしクラウダーもいた。)試合は試合の大半をマブスがリードするも、4Qでカーメロ率いるニックスに追い上げられ、残り10.6秒では同点に追いつかれます。そしてマブスのラストポゼッション、最後にボールを託されたのはやはり彼でした。


Dirk Nowitzki Rattles in the Buzzer Beater to Beat the Knicks!

 

 

ハイポストでカーメロの上から放ったシュートはリングをなめ、バウンドそのまま真上からリングにin!僕にとってのマブス初試合は、憧れのノビツキーブザービーターによってこれ以上ない形で締めくくられました。

 こんな運命的な出会いをして、あなたはマブスを、ノビツキーを好きになれずにいられますか?僕のマブスファン歴はこうして始まったのでした。

 以上がマブスファンになったきっかけです。ここまで僕の自分語りをきいてくださったみなさん、ありがとうございます。自分の周りにはNBAファンはいても、そこまでディープでコアなファンはいないんですよね。こうしてブログを始めたのも、自分のNBAに対する思いをただただ語りたい!と思ったのがきっかけです。なので、僕の意見を聞いて何か感情が芽生えた心優しい方はコメントくださるとありがたいです。

 最後にドリアン君の写真と共に、この記事を終わりたいと思います。これからよろしくお願いします!

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